Day 3
OpenClaw Soul Files:AIアシスタントの性格を定義する方法
4つのSoulファイルでアシスタントの性格と動作を定義。SOUL.md、USER.md、AGENTS.md、IDENTITY.mdのテンプレートと設定ガイド。
「魂のない AI は、少し賢いオウムにすぎません。質問には答えられても、あなたを知らず、理解せず、あなたのものでもありません。今日はそこを変えます。」
今日の目標
| 学ぶこと | なぜアシスタントに「魂」が必要なのか、そして 4 つのファイルが何をするのかを理解する |
| やること | 4 つすべての Soul Files を作成または編集する |
| 完了条件 | アシスタントの返答が、はっきりと以前より具体的で自分向けになっている |
今のアシスタントが汎用的に感じる理由
「今日何をすべき?」と聞くと、「もう少し文脈をください」と返ってくる。
メールを書かせると、まるでカスタマーサポートのテンプレートのような文章になる。
理由は、あなたのことを知らないからです。 あなたが開発者なのかプロダクトマネージャーなのかも知らないし、今のプロジェクト、話し方、勤務時間、「データを確認して」が何を意味するかもわかっていません。
それを変えるのが 4 つのファイルです。OpenClaw ではこれらを Soul Files と呼びます。
| ファイル | パス | 目的 |
|---|---|---|
| SOUL.md | ~/.openclaw/workspace/SOUL.md | 性格、価値観、行動ルール |
| USER.md | ~/.openclaw/workspace/USER.md | あなたが誰で、何に取り組んでいるか |
| AGENTS.md | ~/.openclaw/workspace/AGENTS.md | 各セッションの開始時に読み込まれる運用指示: ルール、優先順位、メモリ運用、アシスタントの振る舞い方 |
| IDENTITY.md | ~/.openclaw/workspace/IDENTITY.md | アシスタントの名前と自己認識 |
How to create these files:
# Navigate to the workspace directory (create it if it doesn't exist)
mkdir -p ~/.openclaw/workspace
# Open each file in a text editor — use any editor you're comfortable with:
# Terminal (Mac/Linux): nano ~/.openclaw/workspace/SOUL.md
# VS Code: code ~/.openclaw/workspace/SOUL.md
# Or just open ~/.openclaw/workspace/ in Finder/Explorer and create new text files保存後は openclaw gateway restart でサービスを再起動し、変更を反映させます。
これは prompt engineering の完全講座ではありません。汎用アシスタントを「あなたのアシスタント」に変える最低限の運用文脈です。
各ファイルの役割
| ファイル | 制御するもの | たとえ |
|---|---|---|
| SOUL.md | 性格、トーン、価値観、行動ルール | 遺伝子 + 育ち |
| USER.md | あなた自身。役割、プロジェクト、好み | 履歴書 + 日記 |
| AGENTS.md | 各セッション開始時に読み込まれる運用指示: ルール、優先順位、メモリ運用、アシスタントの振る舞い方 | 運用マニュアル + セッションルール |
| IDENTITY.md | アシスタントの自己モデルとミッション | 個人的なマニフェスト |
この 4 つをしっかり書けば、同じ「メールを書くのを手伝って」という依頼でも、あなたの 声に近い文章になり、あなたの プロジェクトを前提にし、あなたの スタイルに合った結果が返ってきます。
SOUL.md の書き方
SOUL.md はアシスタントの性格マニュアルです。抽象的ではなく、具体的かつ運用可能に書いてください。
性格は曖昧ではなく具体的に:
- ❌ "You are a friendly assistant"
- ✅ "You speak like an experienced tech colleague — direct, pragmatic, occasionally cracking a dry joke, never sycophantic"
行動境界は明確に設定する:
| 操作 | どう扱うか |
|---|---|
| ファイルを読む | そのまま実行してよい |
| ファイルを削除する | 先に確認する |
| メールを送る | 必ず確認する |
| Web を検索する | そのまま実行してよい |
| SNS に投稿する | 例外なく必ず確認する |
何を「すべきか」を並べるより、何を「してはいけないか」をはっきりさせる方が重要です。少数でも明確な禁止線があると、自律動作を任せやすくなります。
# Minimum SOUL.md template
## Personality
You are [assistant name], a personal AI assistant for [your name].
Direct and concise. No filler phrases like "Certainly!" or "Great question!"
## Rules
- Before sending any external message, confirm with me first.
- Keep responses under 150 words unless I ask for detail.
- If context is missing, ask one sharp question instead of many.Soul templates: full reference and examples →
USER.md の書き方
USER.md は他人のためではなく、アシスタントのためのファイルです。自分を明確に説明するほど、毎回同じ文脈を繰り返さなくても、あなたについて賢くなっていきます。
含めるべきもの: 名前、役割、現在進行中のプロジェクト名、使っているツール、勤務時間、コミュニケーションの好み、そして今何に集中しているか。
隠れた威力: USER.md がない状態では、「トラフィックデータを確認して」は意味を持ちません。USER.md の後なら、yoursite.com を持っていることを把握し、GSC データを直接引き、あなたの意図通りの結果を返せます。
# Minimum USER.md template
## About Me
Name: [your name]
Role: [your role]
Current focus: [main project or priority]
## Preferences
Preferred tools: [tools you use]
Communication style: [brief, direct, detailed, etc.]AGENTS.md と IDENTITY.md
AGENTS.md は各セッション開始時に読み込まれます。ここには運用指示、つまりルール、優先順位、メモリ運用、アシスタントの振る舞い方が入ります。OpenClaw には妥当な既定値がありますが、より鋭い指示、より明確な優先順位、より強い一貫性が欲しいときに調整します。
IDENTITY.md は比較的新しい概念です(元の 7 日間ガイド公開後に追加されました)。アシスタントが「どんな種類の存在か」「何のためにいるのか」「何を重視するのか」を定義します。ほかの 3 つのファイルに一貫性を与えるミッションステートメントだと考えてください。
# Minimum AGENTS.md template
## Priorities
- Protect my time and attention.
- Prefer direct, practical answers over long theory.
- Ask for confirmation before taking external actions.
## Memory Conventions
- Treat `USER.md` as the source of truth about me and my current work.
- Keep advice consistent with `SOUL.md` and `IDENTITY.md`.
## Behavior Rules
- Do not send messages, publish content, or make purchases without approval.
- If context is missing, ask one precise question instead of several broad ones.# Minimum IDENTITY.md template
## Identity
Your name is [assistant name].
You are my long-term AI collaborator, not a generic chatbot.
## Mission
Help me think clearly, move faster, and protect my attention.
Stay consistent with my rules, context, and priorities.Before and After
このファイル群の目的は理論ではありません。振る舞いが目に見えて変わることです。
SOUL.md の前: 汎用的で、過度に丁寧で、文脈がない
"Hello. I'd be happy to help. Could you please provide more details about your current work and goals?"
SOUL.md の後: あなたの名前を使い、仕事の文脈に沿い、あなたのルールを守る
"You’re focused on [project]. I’d start with the traffic drop you mentioned yesterday. I can outline the next three checks, but I won’t message anyone unless you say so."
書いた後: 再起動して変化を確認する
openclaw gateway restartそのあと、Day 2 で聞いたのと同じ質問をしてみてください。同じ AI model でも、Soul Files が違えば返答の質感は変わります。聞こえ方も、追加説明を求める量も変わるはずです。
テスト方法: 「Who am I and what am I working on right now?」と聞いてみてください。USER.md の内容を使って答えられるなら、Soul Files は正しく読み込まれています。
Soul はインストールするものではなく育てるもの
最初の SOUL.md は粗くて構いません。大事なのは改善パターンです。
- Week 1: まずは動かせる最低限の版を書く
- Week 2: 「ここは違った」と感じるたび、該当ファイルを更新する
- Month 1: ファイルが安定し、アシスタントの振る舞いが期待に近づいていく
違和感はすべて、「何を追記すべきか」を示す信号です。時間が経つほど、Soul Files はあなたの思考と仕事のしかたを表す精密な仕様書になります。
アシスタントがあなたを理解しやすくなるのは、モデルそのものが賢くなるからではなく、各会話の開始時点で持っている文脈が豊かになるからです。
よくある問題
再起動後に Soul Files が読み込まれない
openclaw gateway restart でサービスを再起動し、別フォルダのコピーではなく、OpenClaw が実際に読むファイルを編集しているか確認してください。
ファイル位置が違う
ファイルが正確に ~/.openclaw/workspace/ にあるか確認してください。正しい内容でも、パスが違えば存在しないのと同じです。
SOUL.md のルールをアシスタントが無視する
ルールをもっと短く、もっと具体的に書いてください。「Be careful」は弱いですが、「外部メッセージ送信前に確認する」は強制しやすいルールです。